占い処十一時屋🕚🌙出雲の占い師

島根県内で活動中の占い師 島谷実郷(しまやみさと)のブログです

16. THE TOWER - 塔

禍福は糾える縄の如し

対応する惑星:火星

絵柄の解釈

ここではライダー版(ウェイト版、ウェイト・スミス版)の絵柄を元に描かれている人物やモチーフを解説します。

背景・ロケーション

背景に描かれたの上にはが落ちています。

塔の頂には大きな金色の冠らしきものがあったようですが、落雷により弾き飛ばされてしまっています。

タロットの絵柄や解釈の元となった秘術『カバラ』によると、冠は物事のはじまりや生命の誕生を意味します。

大アルカナ14番『節制』にも冠が描かれています。

ただし『塔』に描かれた冠は神から授けられたものではなく、カードに描かれている人物により被せられたものなのでしょう。

このことから鼻っ柱をへし折られるような経験や挫折、あるいは不可抗力的な力により発生する突発的な出来事といった意味を読み取ることができます。

衣装や小物

赤いマントや青いローブ、金色の冠などの豪華な衣装をまとった人物が、塔から落下する様子が描かれています。

ふたりは雷の落ちた塔から投げ出されているようにも見えますし、自ら飛び降りて脱出をはかっているともとれるかもしれません。

前者なら転落や失墜など不吉な意味にも読み取れますが、一方で後者なら危機的状況からの解放や回避という解釈もできるでしょう。

人物と共に描かれているもの

雷とともに降り注ぐ火の粉のような黄色い光はヨッドではないかと言われています。

ヨッドとはヘブライ語の『手』を意味する言葉で、神の見えざる手、つまり神から与えられる恩寵という意味でも使われます。

落雷そのものは災害やアクシデントと呼べるかもしれませんが、そんな機器的状況の中でも神の恵みは確実に降り注いでいるのです。

このことからピンチとチャンスは紙一重であり、表裏一体であると解釈できます。

ちなみに、カードの中には22のヨッドが描かれています。

これは、大アルカナの枚数とちょうど同じ数字です。

カードの意味

ここでは占いの解釈に正逆位置を取り入れない場合も考慮し、あえてカードの意味をポジティブ、ネガティブと表記しています。

正逆位置を取り入れる場合はポジティブな意味を正位置、ネガティブな意味を逆位置と考えてください。

Positive(正)

・想定外の出来事に大きなショックを受ける

・大きな変化や再生が訪れる前の一時的な破壊

・拘束が解かれる、解放される

・電流が走るようなひらめきやインスピレーション

Negative(逆)

・ショックや困難が尾を引く

・フラストレーションがどんどん増大する

・内側から徐々に崩壊していく

・もどかしい状況が続き、好転の兆しが見えない

解釈の一例

恋愛

+ 電撃結婚、とんとん拍子に発展、大胆で刺激的な恋愛、自分らしくいられる関係、破局、心変わり

トラウマ、後悔、過去の恋愛を引きずる、別れを意識しながらも関係を断ち切れない、倦怠期

仕事

+ 倒産、突発的な転職や辞職、トラブル、大胆な改革、社風や方針が大きく変わる、世代交代

業績が伸び悩む、雰囲気の悪い職場、綻びや欠点が露呈する、古い体質や非効率なやり方から脱却できない

状況・性質

+ 不慮の事故やケガ、災害、抜本的改革、節目を迎える、個性的、強烈なインパクトを与える

こまごまとしたトラブルやケアレスミス、廃れゆく運命、泥舟に乗る、自暴自棄、欲求不満

解釈に迷ったときは

ここに記したカードの解釈はあくまでも一例です。

同じカードでも、相談者の状況や占者により解釈は異なります。

自分の解釈に自信がないときや、他の人の解釈も聞いてみたいというときはプロに相談するのもひとつの方法です。

占い師紹介

f:id:atakagi0101:20220227204110j:plain島谷実郷(しまや みさと)

占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。

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