占い処十一時屋🕚🌙出雲の占い師

島根県内で活動中の占い師 島谷実郷(しまやみさと)のブログです

おうち時間でタロット占いを学ぼう!目的別おすすめの書籍

2021年が始まってからすぐに緊急事態宣言が発令されるなど、2020年に引き続き自宅で過ごす時間が大半を占めているという人も多いのではないでしょうか。

行きたい場所に行けなかったり、会いたい人に会えなかったりと不自由に感じる場面も多いものの、見方を変えればおうち時間を利用して新しい趣味や勉強を始める大きなチャンスでもあります。

昨今の情勢を受けて将来が心配だったり、今後の人生の指針にしたり、あるいは不安や悩みを抱えている人の力になるために占いを勉強する人も多いようです。

ただし、一口に勉強といってもさまざまな種類があります。

数ある占いの中でも知名度が高く、あらゆる質問へ柔軟に対応できるタロット占いは、安定した人気がある占術のひとつです。

そこで、おうち時間を利用してタロットの勉強をはじめたい人や、よりタロット占いを極めたいという人におすすめの書籍を紹介します。

まずはどのタロットについて勉強するか決めよう

タロットに興味がある人なら、実際にタロットカードを購入したり、どのようなカードが売られているのか調べてみたりした経験があるかもしれません。

たとえばインターネットでタロットカードについて検索してみると、さまざまなデッキが販売されていることがわかります。

実はタロットにはいくつかの流派があり、種類が違えば使うデッキも参考にするべき書籍も変わってきます。

タロットの勉強を始める前に、まずは自分がどのタロットを使いたいのか決めておきましょう。

タロットの種類は大きく分けて以下の3種類です。

ライダー(ウェイト)版

おそらく現代の日本で最もメジャーなデッキが、このライダー版です。

1909年にイギリスのライダー社から出版されたことから、ライダー版という名前がつきました。

制作者であるアーサー・エドワード・ウェイトとパメラ・コールマン・スミスの名前をとり、ウェイト版やウェイト・スミス版と呼ばれることもあります。

大アルカナ22枚と小アルカナ56枚の計78枚の絵札から構成されるデッキです。

小アルカナはカップ(ハート)、ソード(スペード)、ワンド(クラブ)、ペンタクル(ダイヤ)の4つのスートから成り、1つのスートにつき1〜10までの数札とコートカードと呼ばれる人物を描いた4つの札があります。

トランプとよく似た構成ですが、大きく違うのはコートカードです。

トランプはスートごとに3枚の人物札(キング、クイーン、ジャック)がありますが、小アルカナには4枚の人物札(キング、クイーン、ナイト、ペイジ)が含まれます。

知名度が高いぶん、入門書やマニュアルが見つかりやすいのが特徴です。

マルセイユ版

ライダー版よりもさらに古くから存在するタロットです。

マルセイユ版に黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)という魔術結社の解釈を加えて考案されたのがライダー版と呼ばれています。

16〜18世紀にフランスを中心に広く普及しましたが、後に出版されたライダー版タロットが人気を博したことから、現代での知名度はライダー版に一歩劣るようです。

大アルカナと小アルカナに分かれている点やカードの枚数はライダー版との共通していますが、大きな違いは小アルカナが絵札ではない(数字のみ)という点と大アルカナの8番と11番の絵柄が入れ替わっているという点です。

ライダー版では8番が「力(STRENGTH)」、11番が「正義(JUSTICE)」ですが、マルセイユ版では8番が「正義」、11番が「力」となっています。

トート・タロット

3種類の中でも最も新しいタロットカードです。

トートとはエジプト神話に登場する知恵を司る神の名前です。

1940年代に黄金の夜明け団に所属する魔術師アレイスター・クローリーと、イギリス出身の画家フリーダ・ハリスにより編纂されました。

先述したライダー版やマルセイユ版とはカードの構成や名称が大きく異なります。

また、20世紀中盤に登場したという歴史の浅さからか、日本で手に入る資料や手引書が限られているのも特徴です。

この他にも、ライダー版とマルセイユ版を混合したデッキや、占術家やタロティストが独自に開発したデッキなども存在します。

タロットの種類別おすすめの書籍

使いたいタロットが決まったら、早速資料を集めてみましょう。

ここからはタロットの種類別におすすめの書籍を紹介します。

ライダー(ウェイト)版タロット

78枚のカードで占う、いちばんていねいなタロット

LUA / 著 日本文芸社 ISBN:9784537215304 

全78枚のカードの意味やスプレッド(カードの並べ方)、リーディングの例まで網羅した一冊です。

わかりやすい解説と図解を交えて、タロット占いの基礎を学ぶことができます。

フルカラー版ながら手頃な価格で手に入るのも大きな魅力といえるでしょう。

初めてタロットに触れる人はもちろん、解釈の見直しやリーディングの練習をしたい中上級者にもおすすめです。

タロットバイブル 78枚の真の意味

レイチェル・ポラック / 著 鏡リュウジ / 監修 朝日新聞出版 ISBN:9784023311466

アメリカ出身の作家でありタロティストとして知られるレイチェル・ポラック先生の著書です。

こちらは実践的な技法を知りたいというより、一枚一枚のカードをより深く理解したいという場合に読んでみるといいかもしれません。

シンプルにまとめられた文面で読みやすく、初心者はもちろん解釈の幅を広げたい中上級者にもおすすめです。

占いながら解釈に迷ったときにさっと参照できる辞書やハンドブックのような存在で、手元に確保しておくと安心できる一冊といえるでしょう。

タロットの秘密

鏡リュウジ / 著 講談社現代新書 ISBN:9784062884242 

【電子版】

こちらはタロット占いの教本や入門書ではなく、タロットの歴史について書かれています。

タロットの絵札には多くの象徴や暗喩が含まれ、歴史の中でさまざまな解釈がされてきました。

黄金の夜明け団の教義に限らず、編纂された時代の価値観や宗教的な観念など、タロットに影響を与えたさまざまな要素を知ることは、解釈の幅をより広げることにもつながります。

テキストに書かれている解釈をそのまま飲み込むのではなく「そもそもなぜこの解釈になったのか?」を知りたいとき、本書は非常に役立つでしょう。

ある程度タロット占いに慣れた人や、自分なりの解釈を会得したい人におすすめの一冊です。 

マルセイユ版タロット

リーディング・ザ・タロット -大アルカナの実践とマルセイユ・タロットのイコノグラフィー

伊泉龍一・ジューン澁澤 / 著 ISBN:9784903186689

マルセイユ版タロットの構成はライダー版タロットとほぼ一致するため、ライダー版タロットの教本を参考にマルセイユ版タロットで占うのも不可能ではありません。

それでも、あえてマルセイユ版タロットならではの世界観を学びたいという方にはこちらをおすすめします。

本書はマルセイユ版タロットの大アルカナ22枚にフォーカスし、カードに描かれている図像や象徴についてわかりやすく解説した一冊です。

また、本書ではカードの解釈だけではなく、実践的な技法についても触れています。

初めてタロットに触れる場合、いきなり78枚全てのカードを使って占うのは難しいと感じることもあるでしょう。

まずは本書を参考に、大アルカナを使った占いに慣れていくのも一つの方法です。 

マカロンタロットで学ぶタロット占い

加藤マカロン / 著 ISBN:978-4905447405

絵本のように愛らしい絵柄で人気の『マカロンタロット』の制作者である加藤マカロンさんによるタロット占いの入門書です。

実はマカロンタロットは、マルセイユ版タロットと同じ構成になっているんです。

神秘的でクラシカルな絵柄が魅力のマルセイユタロットですが、できれば可愛らしい絵柄のタロットを使いたい……という人や、できればウェイト版のように小アルカナにも絵柄があるとうれしいという人にもおすすめです。

こちらの入門書にはミニタロットも付属しているため、学んだ内容をすぐ実践に活かせるというメリットもあります。

トート・タロット

ザ・トート・タロット

伊藤マーリン / 著 説話社 ISBN:9784916217974

トートタロットに興味はあるものの実際に使ったことはないという人や、まずはトートタロットの世界観に触れてみたいという人におすすめの一冊です。 

78枚のカードを一枚ずつフルカラーの図説つきでわかりやすくコンパクトに紹介しています。

カードに描かれている象徴の解説や解釈例なども掲載されているため、早めに実践に活かせる知識が身につくのも魅力です。

あくまでも入門書というスタンスでわかりやすく、簡潔にまとめられていうことから、初心者でも親しみやすい一冊といえるでしょう。

決定版 トート・タロット入門

ヘイズ中村 / 著 学研プラス ISBN:9784058009222

魔術師であり占術家としても知られ、西洋隠秘思想に関する著書やコラムを数多く手がけるヘイズ中村先生によるトートタロットの入門書です。 

こちらは4章から成る入門書にタロットカードが付属し、実際にカードを展開しながら学べる仕様となっています。

本書の大きな特徴はデッキの構成や図像の解釈、実践的な技法だけではなく、カードを使ったパスワーキングやスクライング(水晶や黒鏡を注視することで幻視を得る占い方)の方法にも触れている点です。

全くの初心者というより、既に占い師として活動しており現場でトートタロットを取り入れたい人や、魔術や占術について一定の知識がある人に適しているかもしれません。

実践を通して学ぶのが習得の近道? 

タロットは必ずしも「全てのカードの意味を覚えないと占えない」というわけではありません。

むしろ、カードの意味を一通り覚えてから実践に移ろうとすると、78枚目のカードの意味を覚える頃には最初に勉強したカードの意味を忘れていた……という堂々巡りに陥りかねません。

学習しやすいスタイルは人によりさまざまですが、個人的な経験を振り返ってみると教本を見ながら実際に占ってみる方法が一番覚えが早かったように思います。

もちろん最初のうちはカードの意味もうろ覚えで解釈もままならない状態ですが、自分なりに解釈したり訂正したりを繰り返しているうちに、自然とカードの意味を覚えてしまいます。

何より、タロットの勉強で最も難しいのはカードの意味を覚えることではなく出たカードの意味を踏まえたうえで整合性のある解釈を展開することです。

整合性といっても無理やりこじつけて帳尻を合わせるのでは意味がありませんし、占われた人がなるほど然りと納得できる内容でなければ、適切なアドバイスを導き出すこともできません。

「整合性のある解釈」の訓練をするためにも、早めに実践を重ねる方法はおすすめです。

また、タロットに限らず全ての占術にいえることですが占いの結果に対する解釈に唯一絶対の正解は存在しません。

解釈を偏らせないためにも、なるべく多くの占術家やタロティストの解釈に触れる習慣をつけましょう。

占星術も一緒に学びたい方にはこちらがおすすめ

占い師紹介

f:id:atakagi0101:20220227204110j:plain島谷実郷(しまや みさと)

占星術師・タロット占い師。 探偵事務所調査員や納棺師、ライターなどの職業を経て2017年『占い処 十一時屋』を設立。 2020年5月島根県へ移住。 現在は松江市や出雲市を中心に対面鑑定を行うかたわら、チャットやSNSを利用したオンライン鑑定も受付中。

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